DeepLearning 夏休みが終わり、新学期が始まるこの時期。
「そろそろ勉強に気持ちを切り替えてほしい」と願うお母さま・お父さまの気持ちとは裏腹に、子どもはダラダラ…。声をかけても返事は「あとでやる」「わかってるって！」。気づけば口論に発展し、親子関係がギクシャクしてしまう。
塾でも夏休み明けのこの時期は「家で子どもと喧嘩が増えて困っています」というご相談をよくいただきます。
では、なぜ夏休み明けに親子喧嘩が増えるのでしょうか。そして、どう対応すればよいのでしょうか。
夏休み明けに喧嘩が増える３つの原因
① 生活リズムの乱れ
長期休暇の間に夜更かしや朝寝坊が習慣化し、新学期が始まってもすぐには戻せません。眠気やだるさから「やる気がない」「不機嫌な返事」といった態度が出やすく、親のイライラを引き起こします。
② 勉強の遅れによる焦り
宿題が残っていたり、夏に計画していた勉強が進まなかったり…。子ども自身も不安を感じています。そこに「なんでやってないの！」と指摘が入ると、「わかってるよ！」と反発し、火花が散ってしまいます。
③ 親の期待とのギャップ
保護者は「夏で成長してほしい」と願っているのに、実際はゲームやスマホばかりだった…。その落差が失望感や焦りを生み、厳しい言葉が出てしまいます。子どもは責められると防御反応でさらに反発。負のスパイラルです。
親子喧嘩を防ぐ３つのポイント
① 感情ではなく「状態」を言葉にする
「なんで勉強しないの！」と感情をぶつけるのではなく、
「夏休みで夜型になっちゃったから朝つらいね」
「宿題が残っていて焦ってるよね」
と、事実や状態を言葉にするだけで、子どもは「わかってもらえた」と感じやすくなります。
② 小さな一歩から始める
「今日から本気で勉強！」と親が望んでも、子どもには負担が大きすぎます。
「今日は数学のワークを1ページだけ」
「英単語を20個だけチェックしよう」
と、小さな目標を一緒に決めることで、再スタートがスムーズに。
③ “待つ”姿勢を持つ
子どもによって切り替えにかかる時間は違います。すぐにエンジンがかかる子もいれば、数週間かかる子も。焦って急かすと逆効果。親が「ゆっくり戻していけば大丈夫」と待つことで、子どもは安心して動き出せます。
「叱る」より「環境を整える」
- 勉強中はスマホをリビングに置く
- 宿題はリビングテーブルで一緒に見守る
- 勉強開始の時間を親子で決めて習慣化
こうした工夫は「強制」ではなく「支援」として伝わります。子ども自身も「やらなきゃ」という気持ちになりやすくなります。
喧嘩してしまった後こそ大事に
もし口論になってしまったら、放置せずにフォローが大切です。
「つい言いすぎちゃった、ごめんね。お母さんも心配で…」
と歩み寄るだけで、子どもは「次は頑張ろう」という気持ちを持ちやすくなります。
まとめ：新学期は“リハビリ期間”と考える
夏休み明けは、子どもにとっても大人にとっても大きな変化の時期です。
「すぐに切り替えろ！」ではなく「少しずつ戻していこう」で十分。親子喧嘩を減らすカギは、感情的にならず環境を整え、“待つ”姿勢を持つことです。
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