【公開相談会】 中2女子の保護者様

「うちの子はとても真面目で、テスト前は机に座ってずっと勉強しています。でも、テストの結果は散々です。30点〜40点台が多く、酷い時は20点台の時もあります。どうしからいいのでしょうか…」


お子様がコツコツと真面目に勉強に取り組んでいるにもかかわらず、成績がなかなか上がらないというのは、お母様にとってに非常に悩ましいことですよね。

特に中学2年生は学習の量も難易度も増す時期であり、勉強の成果が表れにくくなることもあります。

このような状況では、「勉強時間=成績向上」とは限らないため、学習方法や他の要因について見直してみることが大切です。

今回の相談会では、お母様と一緒に原因をいくつか考え、改善策をご提案いたします。

1. 学習方法が合っていない可能性がある

まず、「真面目でコツコツ」という姿勢は大変素晴らしいものですが、学習方法が合っていない可能性があります。学習にはいくつかの基本的なスタイルがあり、お子様がどのスタイルに合っているかを見極めることが大切です。

例えば、お子様が「読む」「書く」こと中心で学んでいる場合、実際に理解した内容を「誰かに説明する」「問題を解く」形でアウトプットする機会が少ないと、知識が頭の中で整理されず、応用力が不足しがちです。また、反復練習だけに偏ると、記憶はしていても、定着に至っていないことがあります。

解決策のご提案

  • アウトプット学習を増やす:学んだことを自分の言葉で説明したり、友達や家族に教える機会を作りましょう。教えることで理解度が深まり、自信にもつながります。
  • 問題演習を取り入れる:教科書やノートを読むだけでなく、実際に問題集を使って解き、解説を読んで理解する習慣をつけると、応用力が鍛えられます。
  • 復習のタイミングを工夫する:例えば、1週間前、1か月前の内容を振り返る「スパイラル学習法」を取り入れ、記憶を強化します。

2. 目標設定が明確になっていない

「真面目にコツコツ」取り組むことは素晴らしいですが、その努力が具体的な目標につながっていないと、「どれだけやっても成果が見えにくい」という事態に陥りがちです。目標が漠然としていると、達成感が得られにくく、勉強のモチベーションも低下してしまうことがあります。

解決策のご提案

  • 小さな目標設定をする:毎日の勉強に小さな目標を設定し、達成したら自分を褒めることで、勉強の手応えを感じるようにしましょう。例えば、1日で解くべき問題数や、単元ごとに理解するポイントを設定することです。
  • 中長期的な目標を立てる:例えば、次の中間テストで平均点を超える、あるいは苦手な教科で5点アップを目指すなどの具体的な目標を設定すると、学習に意識が向きやすくなります。

3. 集中できない環境で勉強している

「真面目にコツコツ」と言っても、勉強の質に影響を与える要素として、環境も大きな役割を果たします。お子様が勉強に集中しにくい環境にいると、努力がうまく結果に結びつかないことがあります。

解決策のご提案

  • 勉強する場所を見直す:静かな場所で学習できているかを確認し、必要であればリビングから自分の部屋に場所を移すなど、集中できる環境を整えましょう。
  • スマホを切り離す:スマホが気になり学習が浅くなりがちです。友達からのLINEやインスタ、TikTokが気になり、机に座っているがスマホをずっと眺めているなんでこともあります。勉強中はスマホを別の部屋に置くなどの工夫をしてみてください。
  • 学習リズムを作る:毎日同じ時間帯に学習することで、脳がその時間を「勉強する時間」と認識しやすくなり、集中力が高まります。

4. 自己肯定感が低下してしまっている

コツコツ努力しているにもかかわらず結果が伴わないと、「どうせ頑張っても変わらない」と自己肯定感が下がってしまっている可能性があります。この状態では、いくら勉強してもやる気が維持できず、負のスパイラルに陥りやすくなります。

解決策のご提案

  • 成功体験を増やす:小さな成功体験を積み重ねることで、自己肯定感を高めることができます。例えば、前述の「小さな目標設定」に沿って、達成した時に褒める・喜ぶといった小さな成功を感じる機会を増やします。
  • ポジティブなフィードバックを心掛ける:保護者からの「よく頑張っているね」という言葉が、お子様の自信につながります。また、親子で勉強の進捗を振り返り、「ここが前よりもできるようになった」という点を具体的に見つけると良いでしょう。

5. 学習の基礎が不足している可能性があります

中学2年生の内容は基礎的な内容が積み重なるため、もしも中学1年生や小学校時代の基礎がしっかりと理解されていない場合、2年生以降の内容が難しく感じられることがあります。特に数学や英語など積み重ねが重要な科目で、基礎が定着していないと、新しい知識が理解しにくくなる傾向があります。

解決策のご提案

  • 基礎に戻る:もしも今の学習内容が難しいと感じているようなら、中学1年生や小学校時代の内容を復習することも有効です。理解が薄い単元があると、思い切って基礎に戻り、土台を固めることで2年生の内容もスムーズに理解しやすくなります。
  • 苦手分野の特定と集中的な対策:学校のテストや模試の結果をもとに、苦手な分野を見つけ、そこを重点的に復習するのも効果的です。短期間でも苦手な箇所に集中的に取り組むと、学力の定着がしやすくなります。

まとめ

お子様が真面目でコツコツと勉強しているのに成果が出にくいというのは、実際には多くの中学生に共通する悩みです。

努力を結果につなげるためには、単に時間を増やすのではなく、効果的な勉強方法を工夫することが重要です。

勉強の目標を明確にしたり、学習環境を整えたり、成功体験を積み重ねたりすることで、学習への意欲も向上し、成果が得られやすくなります。また、基礎が不足している場合は、基礎に立ち返って理解を深めることも大切です。

お母様としては、お子様の努力を見守り、適切なサポートをしながら、前向きに勉強に取り組めるような声掛けをしていくと良いでしょう。

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