読解力が3分で判断できます。 中学1・2年生レベル編

数学や英語は、正解と不正解がはっきりとしており、現在の力を客観的に測ることがしやすい。

しかし国語の『読解力』は、なかなか客観的に測ることは難しいと感じていらっしゃる保護者の方も多いと思います。

そこで、この問題が「理由」(根拠)を持って解答できる状態であれば、中1・2年生レベルの読解力はあると判断していいと思います。

問題文

以下の文章を読んで設問に答えなさい。



私たちは「自分」という存在をどのように捉えるべきだろうか。多くの人は、自分が一貫した人格を持ち、特定の価値観や性格を持つ存在であると考えている。しかし、実際には私たちの「自分」は、周囲の環境や人間関係に大きく影響され、変化し続けるものである。
たとえば、職場では責任感のある人物と見なされている人が、家庭では無邪気な一面を見せることがある。これを矛盾と捉えるのではなく、人間の柔軟性として理解することが重要だろう。「自分」という概念は固定的なものではなく、むしろその場その場で変化し続ける流動的なものである。
このように考えると、「自分らしさ」とは、自分が周囲の期待や状況にどう応じるかを選び取る力とも言える。つまり、「自分」は他者との関係性の中でこそ形作られるものなのだ。


設問

  1. 筆者が「自分らしさ」をどのように捉えているか、本文の内容に基づいて最も適切なものを選びなさい。
    A. 固定的な人格を維持すること
    B. 周囲の期待や状況に柔軟に応じる力
    C. 特定の価値観を守り抜く姿勢
    D. 他者に流されずに自己主張する態度

解答と解説

正解:B

根拠:
本文中に「『自分らしさ』とは、自分が周囲の期待や状況にどう応じるかを選び取る力とも言える」という記述があります。この文から、「自分らしさ」を固定的なものではなく、柔軟性を持って状況に応じる能力として捉えていることがわかります。


不正解の選択肢とその根拠

  • A. 固定的な人格を維持すること
    不正解の根拠:
    本文は「自分は固定的なものではなく、流動的で変化し続けるもの」と述べています。この選択肢は、筆者の主張に反する内容です。
  • C. 特定の価値観を守り抜く姿勢
    不正解の根拠:
    本文では「特定の価値観」に固執するのではなく、周囲との関係性や状況に応じた柔軟性を重要視しています。この選択肢は主張の焦点を誤っています。
  • D. 他者に流されずに自己主張する態度
    不正解の根拠:
    「自己主張」について本文では触れておらず、むしろ「他者との関係性の中で形作られる」と記されています。この選択肢は本文の主張の一部を過剰に解釈したものです。

現代文の選択肢問題のポイント

  1. 本文の要点を正確に把握する
    問題文の記述がどの部分に対応しているかを明確にすることが大切です。特に抽象的なテーマの場合、具体的な表現を見逃さないようにしましょう。
  2. 不正解の選択肢を冷静に排除する
    不正解の選択肢は、本文の内容を一部しか反映していない、または本文の主張を矛盾する形で捉えていることが多いです。根拠を明確にすると選択肢の正誤が見分けやすくなります。

まとめ

現代文の選択肢問題では、正解だけでなく、不正解の選択肢の根拠を明確にすることが重要です。これにより、本文の理解を深めるだけでなく、他の問題にも応用できる力が養えます。読解の力をさらに伸ばしたい場合は、ぜひ問題集を繰り返し解き、本文の根拠を探す訓練をしてみてください!

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