「授業ノートも丁寧」「宿題も期日通りに出す」「テスト前も机に向かって一生懸命勉強している」
……それなのに、返ってきた数学のテスト結果を見て、「えっ、あんなに頑張っていたのにどうして…?」と親子でショックを受けた経験はありませんか?
実はこれ、中学校に入学したばかりの「真面目で努力家なお子さん」にめちゃくちゃよく起こる現象です。
そして、そういったお子さんの勉強法を観察していると、ある共通点が見えてきます。
それは、「教科書やワークの内容を、ノートに綺麗にまとめ直している」ということです。
一見すると素晴らしい勉強法に見えますよね。カラフルなペンを使い、定規できれいな線を引き、丁寧な文字で整理されたノート。お母様も「うちの子、しっかり勉強していて偉いな」と安心されるかもしれません。
しかし、厳しい事実をお伝えすると、この「ノート綺麗まとめ勉強法」を続けている限り、中学の数学で高得点を取るのは非常に難しいのです。
一体なぜでしょうか?
なぜ「綺麗なノート」を作っても数学の点は上がらないのか?
理由はシンプルです。
「ノートを綺麗にまとめる作業」は、脳のメモリを「作業」に使っているだけで、「解く力」を鍛えていないからです。
小学校のテストは、言わば「暗記と作業の確認」でした。綺麗に書いて覚えた知識をそのまま書けば、100点が取れていたかもしれません。
しかし、中学の数学は全く別物です。 中学の数学は、「知識を覚えること」ではなく、「制限時間内に、初見の問題に対して正しい解法を引っ張り出し、自力で最後まで解き切る競技」です。
スポーツで例えてみましょう。
- ノートを綺麗にまとめること = 「サッカーのルールブックやプロ選手のフォームを、ノートに綺麗に書き写している状態」
- 数学のテストで点を取ること = 「実際にグラウンドに出て、相手からのプレッシャーの中でシュートを決めること」
いくら机の上で綺麗なルールブックを作っても、実際にボールを蹴る練習(=自力で問題を解く練習)をしなければ、試合(=テスト)で点は取れませんよね。
時間をかけて綺麗なノートが完成したとき、お子さんの脳内は「こんなに綺麗にまとめたぞ!」という大きな達成感で満たされます。しかし、実際には「手」を動かしていただけで、「脳」にはほとんど負荷がかかっていないのです。
これが、「あんなに時間をかけて勉強していたのに、テストでは解けない」という悲しいズレの正体です。
真面目な子の努力を「点数」に変える、たった1つの切り替え
では、どうすればその真面目な努力を、しっかりと「テストの点数」に結びつけることができるのでしょうか?
必要なのは、勉強量を増やすことではありません。 「インプット(まとめ)」から「アウトプット(負荷をかけた演習)」へ、軸足をガラリと変えることです。
数学のテストで確実に点を取る子がやっているのは、以下のような3つのステップです。
- ノートまとめは一切やめる(教科書や解説をサラッと確認したら、すぐ問題へ)
- 「解く」のではなく「ストップウォッチで時間を測って解く」
- 間違えた問題だけを、自力で解けるまで何度も解き直す
特に重要なのが「時間(プレッシャー)」です。
テスト本番には「制限時間」があります。「時間をかければ解ける」状態は、テストでは「解けない」のと同じです。 ご家庭で勉強する際も、ストップウォッチなどを使って「あえて時間を意識したプレッシャーの中」で課題に取り組む練習が必要です。
静かな部屋で時間を気にせず綺麗に解く10問より、ストップウォッチの音を聞きながら必死に解く10問の方が、テスト本番で使える「本物の学力」になります。
「うちの子の勉強法、大丈夫かな?」と思ったら
真面目で努力ができるお子さんは、勉強の「やり方」さえ正しい方向に導いてあげれば、驚くほど一気に成績が伸びます。今成果が出ていないのは、決して能力のせいでも、やる気のせいでもありません。ただ「中学数学の戦い方」を知らないだけなのです。
「じゃあ、具体的に自宅でどうやってプレッシャーをかけた演習をすればいいの?」 「ストップウォッチを使った具体的なテスト対策の手順を知りたい」
と思われた保護者様へ。
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