以前運営していた予備校での話になります。
「物理と化学の偏差値が50を切っていて、現役合格は正直もう厳しいかもしれません……」
4月、別の予備校から当校にやってきた高3のYさんの最初の表情は、焦りと諦めが入り混じったものでした。
難関とされる医学部を目指しながら、基礎が揺らいでいる状態。時間がない中で、どう立て直すか。私たちは派手な裏技ではなく、「最も確実で泥臭い王道」を選びました。
1. 問題集を絞り込み、徹底的に「使い回す」
他の予備校から移ってきた生徒によくあるのが、「あれもこれもと手を出して、どれも中途半端になる」という状態です。
私たちは、Yさんに使う問題集をあえて2〜3冊に厳選させました。 「新しい問題集に手を出すな。この1冊を完璧にボロボロになるまで繰り返せ」
指導や質問の対応は信頼できる講師陣に任せ、基礎の基礎から徹底的に叩き込みました。特別な魔法の授業があったわけではありません。「正しいルートで、当たり前のことを徹底的にやり抜いた」それだけです。
2. 焦りが消え、笑顔が戻った「リラックスの時間」
受験勉強が本格化するにつれ、Yさんの表情から焦りが消えていきました。
毎日、集中して限界まで机に向かった後、少しだけ雑談を交わす。 「今日はここまでやったよ」 「よく頑張ったね」
そんな何気ないおしゃべりに付き合うことが、当時の私の役割でした。張り詰めた受験勉強の中で、ホッと一息つける安心感のある場所があったこと。それもまた、受験を乗り切る大きなエネルギーになっていたと感じています。
3. そして掴み取った「医学部3校への現役合格」
1年の月日を経て、Yさんは見事に医学部3校への現役合格を果たしてくれました。
彼女が証明してくれたのは、「1年あれば、そして基礎から正しく固めていけば、夢は叶う」という動かぬ事実です。
たとえ厳しい戦いだとしても、たとえ万が一のことがあったとしても、現役時代に本気で打ち込んだ努力は、人生において絶対に無駄にはならない――。その強い気持ちを持って、最後までやり抜くことの尊さを、Yさんが教えてくれました。
最後に:あなたのお子様、または高校生の皆さんへ
AIやネットでどんなに綺麗なノウハウや勉強法が手に入る時代になっても、最後に合否を分けるのは「誰のもとで、誰と走るのか」という環境と信頼関係です。
「今の自分の成績からでも、本当に間に合うのだろうか?」 そう悩んでいる高校生や保護者の方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度、当校の扉を叩いてみてください。
次は、あなたの番です。
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